歯が抜けた・グラつく歯周病治療

歯周病治療について

歯周病

歯周病はゆっくりと歯ぐきや歯を溶かしていく病気です。むし歯とは異なり痛みをともなわずに病状が進行するため、発見が遅れてしまうケースも多々あります。歯周病についての知識や日々の確認方法を学んでおくことで、早期に発見して早めの対処ができるようにしておくことが大切です。この記事では歯周病治療について解説します。

①歯周病とは

まずは歯周病の概要についてご紹介します。

歯周病という病気

歯周病は、歯の間や歯茎で細菌が増殖し、炎症を起こして歯ぐきや歯の骨を溶かしてしまう病気です。歯周病の進行を放置して症状がひどくなると、感染を広げないために抜歯をおこなうため、歯を失う恐れがあります。口の中には多くの細菌が存在しますが、食べ残しなどがあるとそれを餌として歯垢を作り、歯ぐきや歯の内部に細菌が侵入していきます。痛みがないため気づきにくいのですが、口臭が気になる、口の中がネバネバする、歯肉の腫れといったものが主な症状です。

歯周病の進行

歯周病は痛みなど分かりやすい症状を伴わずに進行が進むため、中々自分では気づくことができず、歯医者に相談したときには症状が悪化していたというケースも少なくありません。歯周病は歯ぐきの様子からある程度のチェックができますので、鏡を見る際に確認しておきましょう。健康な歯ぐきはピンク色で引き締まっていますが、症状が進むと歯肉炎となり歯肉が膨らみブラッシングで出血するようになります。症状がさらに進むと歯周炎となり、色は赤紫色で、歯ぐきが緩くなり歯が長くなったように見えます。歯周病の直前ですので、早急に歯医者への受診をおこなう必要があります。

歯周病の原因

歯周病の主な原因は、ブラッシング不足による歯垢の放置です。口の中には悪玉善玉問わず500以上の細菌が存在していると言われています。細菌は食べ物の残りカスに含まれる糖分を栄養にして成長し、粘着性の高いプラークと呼ばれる歯垢を形成します。歯垢は歯に吸着するため剥がれにくく、歯垢が放置されればその中で細菌はさらに増殖を続けます。歯垢の中で増え続ける歯周病菌が歯ぐきに炎症を発生させ、ゆっくりと歯の内部まで侵食していきます。

②検査と治療の流れ

歯周病の検査と治療は下記にご紹介する4つの流れでおこないます。

歯石除去

歯垢の有無や歯茎の状態を確認し、歯肉炎や歯周炎がないかを検査します。まずは歯垢の有無は赤い染め出し薬で確認し、ブラッシングの指導をおこないます。ブラッシング指導は、治療後の日々のケアを自分でもしっかりとできるようにする目的があります。その後で歯に付着している歯石の除去をおこないます。歯周ポケットの深さも確認し、歯茎内に侵入しているような歯石の除去も実施します。

噛み合わせの確認

ブラッシングや歯石除去をおこなうことで口の中は清潔になりますが、再発を防止するために詰め物の状態や噛み合わせの確認もおこないます。詰め物が変形している、噛み合わせに不具合があれば歯周炎は再発してしまいますので、丁寧に確認をしていきます。歯ぐきの状態に問題がなければ、そのままメインテナンスに移行します。

歯周外科処置

歯周病の症状が進行しているしている場合は、歯周外科処置を実施します。歯ぐきを切開して歯石を取り除くなどの外科的な治療をおこなうことで、歯周外科処置により歯周ポケットを減らすことができ、日々のケアが効果を発揮しやすい口腔環境に整えることができます。歯周病の原因を排除できれば、口の状態を清潔に保ちながら、骨と歯ぐきの成長を観察します。

メインテナンス

歯周病の治療完了後は定期的なメインテナンスを継続する必要があります。治療で歯ぐきの腫れや炎症は抑えられていますが、歯を支える歯槽骨の力は十分でないため経過を観察する必要があるからです。骨が弱く隙間ができて歯ががたつくようであれば固定する必要があります。また、歯周病菌が口の中に残っていると再発する可能性があるため、メインテナンスの実施はせっかくの治療を無駄にさせない目的もあります。頻度としては、歯に問題がない場合は6ヶ月に一度、歯周病治療の経過観察の場合は3ヶ月に一度の健診が目安となります。

③歯周病にならないために

日々の自宅でのケアと歯医者での定期検診で、歯周病を予防しましょう。

規則正しい生活

歯周病は生活習慣病の一つとされており、特に喫煙と糖尿病は歯周病の進行を早める要因とされています。規則正しい生活を心がけることで、歯周病の予防や進行をおさえることができます。食事については歯垢の原因となる食べカスを残さないように、よく噛んで食事をおこない、食後に正しい方法でブラッシングをします。ストレスや体調不良は歯周病の進行をはやめますので、健康な身体を維持できるよう栄養のある食事や十分な睡眠を取るように心がけます。

歯肉のチェック

歯周病は自覚症状のない病気ですので、毎日のセルフチェックが早期発見につながります。毎日鏡を見るときに歯肉も一緒に確認しましょう。歯肉からの出血や緩みがないかをチェックし、状態の変化があればすぐに察知できるようにします。無理なく確認できるよう、習慣化することがおすすめです。

正しいブラッシング

歯周病の予防は口腔内を清潔に保つことが大切です。毎日ブラッシングしても、間違った方法であれば歯垢は形成されてしまうので、正しいブラッシング方法を歯医者で指導やアドバイスを受けるようにしましょう。歯列全体を磨こうすると、磨き残しが多くなり歯垢形成の原因となってしまいます。一本ずつ丁寧に磨くことを心がけるだけで食べ残しを減らすことができますし、歯と歯ぐきの間にブラシを軽く押し付けるようにして細かく動かすと、微小な食べかすも取り除くことができます。

歯医者での定期検診

日頃のケアで落としきれなかった汚れは、歯医者での定期検診でクリーニング除去をおこないます。歯垢の有無や細菌の状況は自分では気づきにくいものですので、プロの目でチェックし、症状があれば初期の段階で対処することが大切です。
今回は歯周病治療について解説しました。歯周病は初期の症状がほとんどないため、通院の必要性を感じないかもしれません。気づかないうちに進行する病気ですので、少しでも気になることがあれば相談してみるのがおすすめです。大田区平和島で歯科治療をご検討の方はぜひアプル歯科医院にご相談ください。